最終回を前に、怖い展開に-「Mother」 [Mother]
「Mother」第10回。
てっきり、ある方向へ物語が傾きだしたと思いながら視聴していましたが、
すっかりやられてしまったようです。
劇中の松雪泰子ではありませんが、
つぐみちゃんにミスリードされてしまいました。
相手が自分をどれだけ甘えさせてくれるのか、
わがままを言っても受け入れてくれるのか、
そういうことを瞬時に判断し、相手が喜ぶことを自然と選択している
幼くして身についたつぐみちゃんの業のなせる技だったのかもしれません。
幸せをつかみそこね、逮捕された松雪泰子。
そのことによって、養母(高畑淳子)周辺も騒がしくなり、
誹謗中傷にさらされることになってしまいましたね。
社長退任や就職内定の取り消しなど、ダメージを受けていました。
しかし、高畑淳子を始め、妹たちふたり(酒井若菜、倉科カナ)は全く恨みつらみを言わず、
とっても立派な態度で通していました。
気丈に振る舞う笑顔がいじらしく、家族の絆の強さが感じられましたね~
一方、自分にかかった嫌疑の矛先をかわすため、
つぐみちゃんの穏やかな生活を奪ったつぐみちゃんの実母。
しかし結局逃れきれず、保護責任者遺棄罪で、
虐待の首謀者の恋人とともに捕まってしまったようでした。
前々回で描かれたような事情を話せば、いくらかの情状酌量はあるのかな。
ともあれ、つぐみちゃんは実母のもとへは帰らず、
松雪泰子が幼い頃過ごしたような施設で暮らすことに。
その施設内での楽しげな姿や元気そうな姿、実母がつけた名で呼ばれていたこと。
山本耕史が告げた、母性を抱いたことが罪ということと、
世間はふたりを再び逢わすことを許さないであろうということなど、
すべてが物語は仮の親子の決別を促し、そのための描写を続けているように見えました。
つぐみちゃんの心にはもう、目の前の現実しかなく、
共に暮らした濃密な時間さえ、子供心に忘れてしまったかのようにも。
ああ、やはり、実母が訪ねてきた時に幼い子に選別などさせても、
その甲斐もなく気持ちは移ろってしまった。
子供は環境に影響されやすく、しかし、順応性もありそうで、
大人の目で最善と思われる道にしっかり導いてあげる必要があるんだろうなぁ
などと徒然に思いながら観ていました。
同時に、ここまでの話、かなりシビアな内容であったのに、
不思議と明るく笑い声の多い、裏腹な描写が多いとも感じました。
それが、起こってしまったことへの諦観を促し、このまま仮の親子の絆はとぎれるのかも…と。
しかし・・・
かかってきた一本の電話。
そして、松雪泰子に下された、3年の執行猶予。
最終回、とっても不幸な展開になりそうで、今から観るのが怖い気分になってしまいました。
松雪泰子とつぐみちゃん、そして松雪泰子の実母(田中裕子)と養母。
一体、彼女らの間に、今以上にしてあげられること、話さなきゃならないことが、
果たしてあるんでしょうか。
とっても難しいことだと思いますが、最終回、それがあることを期待して、待とうと思います。
今回は、田中裕子が幼い松雪泰子を手放すに至った理由の詳細が判明しました。
今は穏やかに見えますが、胸の中には激情があったようですね。
そんな激情が、死をも恐れぬ強い気持ちで娘を守りぬく行動の源として、
彼女の血の中に脈々と流れているのかもしれません。
そしてその血筋を受け継ぐ娘にも・・・
田中裕子からは、大事な一日があれば、
それだけで十分良い人生だったと思えるという旨の言葉もありました。
でもそれは、その大事だと思った日の気持ちが、ずっと変わらぬと思えればこそなのでは?
最後に、その確認をさせてあげたいですね。
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てっきり、ある方向へ物語が傾きだしたと思いながら視聴していましたが、
すっかりやられてしまったようです。
劇中の松雪泰子ではありませんが、
つぐみちゃんにミスリードされてしまいました。
相手が自分をどれだけ甘えさせてくれるのか、
わがままを言っても受け入れてくれるのか、
そういうことを瞬時に判断し、相手が喜ぶことを自然と選択している
幼くして身についたつぐみちゃんの業のなせる技だったのかもしれません。
幸せをつかみそこね、逮捕された松雪泰子。
そのことによって、養母(高畑淳子)周辺も騒がしくなり、
誹謗中傷にさらされることになってしまいましたね。
社長退任や就職内定の取り消しなど、ダメージを受けていました。
しかし、高畑淳子を始め、妹たちふたり(酒井若菜、倉科カナ)は全く恨みつらみを言わず、
とっても立派な態度で通していました。
気丈に振る舞う笑顔がいじらしく、家族の絆の強さが感じられましたね~
一方、自分にかかった嫌疑の矛先をかわすため、
つぐみちゃんの穏やかな生活を奪ったつぐみちゃんの実母。
しかし結局逃れきれず、保護責任者遺棄罪で、
虐待の首謀者の恋人とともに捕まってしまったようでした。
前々回で描かれたような事情を話せば、いくらかの情状酌量はあるのかな。
ともあれ、つぐみちゃんは実母のもとへは帰らず、
松雪泰子が幼い頃過ごしたような施設で暮らすことに。
その施設内での楽しげな姿や元気そうな姿、実母がつけた名で呼ばれていたこと。
山本耕史が告げた、母性を抱いたことが罪ということと、
世間はふたりを再び逢わすことを許さないであろうということなど、
すべてが物語は仮の親子の決別を促し、そのための描写を続けているように見えました。
つぐみちゃんの心にはもう、目の前の現実しかなく、
共に暮らした濃密な時間さえ、子供心に忘れてしまったかのようにも。
ああ、やはり、実母が訪ねてきた時に幼い子に選別などさせても、
その甲斐もなく気持ちは移ろってしまった。
子供は環境に影響されやすく、しかし、順応性もありそうで、
大人の目で最善と思われる道にしっかり導いてあげる必要があるんだろうなぁ
などと徒然に思いながら観ていました。
同時に、ここまでの話、かなりシビアな内容であったのに、
不思議と明るく笑い声の多い、裏腹な描写が多いとも感じました。
それが、起こってしまったことへの諦観を促し、このまま仮の親子の絆はとぎれるのかも…と。
しかし・・・
かかってきた一本の電話。
そして、松雪泰子に下された、3年の執行猶予。
最終回、とっても不幸な展開になりそうで、今から観るのが怖い気分になってしまいました。
松雪泰子とつぐみちゃん、そして松雪泰子の実母(田中裕子)と養母。
一体、彼女らの間に、今以上にしてあげられること、話さなきゃならないことが、
果たしてあるんでしょうか。
とっても難しいことだと思いますが、最終回、それがあることを期待して、待とうと思います。
今回は、田中裕子が幼い松雪泰子を手放すに至った理由の詳細が判明しました。
今は穏やかに見えますが、胸の中には激情があったようですね。
そんな激情が、死をも恐れぬ強い気持ちで娘を守りぬく行動の源として、
彼女の血の中に脈々と流れているのかもしれません。
そしてその血筋を受け継ぐ娘にも・・・
田中裕子からは、大事な一日があれば、
それだけで十分良い人生だったと思えるという旨の言葉もありました。
でもそれは、その大事だと思った日の気持ちが、ずっと変わらぬと思えればこそなのでは?
最後に、その確認をさせてあげたいですね。
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日本テレビ系水曜ドラマ「mother」 オリジナル・サウンドトラック
- アーティスト: TVサントラ,REMEDIOS
- 出版社/メーカー: バップ
- 発売日: 2010/05/26
- メディア: CD
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