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君の名は。-再会 [君の名は。]

映画やドラマは数々の名シーンに満ちていますが、
その中で私が最も好きなシーンは、
何と言っても再会シーンです。

「花より男子2」のニューヨークでの再会シーン。(花より男子は1のお別れシーンもよかったですね^^)
「新選組!」の近藤さんと深雪太夫の再会シーン。
倉本聰脚本の「風のガーデン」は、都会で麻酔医をしていた煩悩多き主人公が、体を壊してコソコソと田舎に戻り、再会を積み重ねていくドラマでした。
そして、私の一番好きな再会シーンは、黒澤監督の「デルス・ウザーラ」で、
デルスとカピタンが再会するシーンです。
いずれも相手を見つけたときの表情や姿勢に、思いの深さを感じざるを得ない名シーンです。

君の名は5.jpg

「君の名は。」の、カタワレ時の再会シーンもそれらを凌ぐほどの素晴らしさだと感じましたし、
二人の思いにこちらまで胸がいっぱいなってしまいました。
何度も見ましたが、何度見てもグッと来ます。
しばらく身じろぎしないでただ見てるところ、
これこそ若き日に恋が成就する前、どこかのタイミングで一度は経験してきたことではないでしょうか。
胸につのる想いはこの時のためにあったわけです。
(ちなみに、初見時に電車事故の余波で忘れてしまった感想は、このデルスを思い起こさせる再会シーンについての感想だったようです。)

君の名は16.jpg

それまで二人が逢ったのは電車の中でのほんのひと時だけ。
そして、この再会も、濃密ではありましたが、やっぱりひと時だけでした。
それから三葉8年、瀧5年。
この時のこと、思い出せたのかな・・・

君の名は17.jpg

ところで、新海監督はすでに次回作に取り掛かっているそうですね。
どんな作品にするんだろ。
「君の名は。」で、自分自身の集大成の作品を作っちゃって、
同じような作品はしばらく作れませんよね。
違う系統の作品となると、NHKのアニクリ15という企画の時に作った「猫の集会」というのがありました。
「君の名は。」も、Z会のCMをふくらませて作った作品とのことですので、
是非、今度は「猫の集会」をふくらませた作品を作ってもらいたいと思います。

君の名は7.jpg
(イイ女過ぎると、緊張するもんですね。このシーン見て初めて思いました。現実の世界でなったこと、あったかなぁ。)

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君の名は。-ふたりはどこで恋に落ちたのか? [君の名は。]

ついにTVで「君の名は。」が放送されました。(WOWOWですけど。)
昨年末に平日の昼間に見に行く機会があり、
GW期間にも平日の昼間に観に行くチャンスができたため、もう一度観に行きました。
そして今回、11/4にWOWOWで観て,11/5にもう一度WOWOWでやったので、それも観ました。



ホント、何度も観たくなるし何度観ても気持ちを動かされます。
劇場では集中して観ることが出来て、特に初見では瀧による瀧パートに物凄く感情移入しました。
今回のテレビ放送では、その時よりもやや客観的に観れたかな。
11/4に観た時は、初見と同じくらい感動できたかも。
初見の時はあまりに自然でわからなかった、二人が恋に落ちた瞬間を確かめること、
そして、初見の時に忘れてしまった感想を思い出すことを秘めたテーマとして鑑賞していました。

君の名は10.jpg

はからずも唐突に入れ替わってしまった瀧と三葉。
最初は、そのことが周囲から不自然に取られないように必死になっていましたね。
取り繕うためのドタバタを演じていました。
そのうち周囲に馴染むことができるようになって、その環境でしか体験できないことを楽しみ慈しむようになります。
同時に気持ちに余裕ができ、
入れ替わった自分だからこそできる相手のためになると思えることをする機会が、徐々に増えていきます。
またその中で、二人だけの秘密を共有し、やりとりを楽しんでいましたよね、きっと。
好きな気持の初期では、感じることと認識することに少し時間差があります。
私は高校生の頃、日記書きでしたが、
好きという気持ちや相手からの視線などは、感じただけでは書いてなかったです。
そういうことが積み重なったある日、自分でそれを認める日があって初めて文字になりました。
このふたりも、認識では、「あの男(女)は~(●`ε´●)・・・」だったかもしれませんが、
少しづつ、友情や愛おしさが積み重なっていってた、のではないでしょうか。
そして、瀧と奥寺先輩のデートを契機に、
三葉のほうが先に認識が感情に追いついて、
はっきりと自分の心の底の気持を自覚したようでした。
一方の瀧の認識が感情に追いついたのは三葉よりはちょっと遅く
三葉との入れ替えがなくなった後の喪失感からだったようでしたね。
ただもう、大好きだった奥寺先輩とのデートの時も上の空で、
心ここにあらずという事が、自分より先に奥寺先輩の方に認識されていたようでしたけど。

君の名は6.jpg
(この娘、ものすごいイイ女でしたね。でも、瀧に感情移入してると三葉の前では色あせて見えるから不思議。タッチの住友里子みたい。まぁ南ちゃんは女っぷりでも住友里子に負けてませんでしたが・・・)

この間、約1ヶ月です。

感じることと認識することのタイムラグが秀逸に演出されていて、
それはそのまま私達自身が体験してきたことそのもので、
無意識にわかっていることですから、とても自然に入ってきて、
相手を愛しく思う気持ちに共感できたのかなぁ、と今回思えました。

(つづく・・・)

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君の名は。-一人称感の強さと黒澤映画とバック・トゥー・ザ・フューチャー [君の名は。]

ごぶさたしています。
「2016冬ドラマ」の前に、久々に、邦画を題材に、記事を書いてみようと思います。

君の名は.jpg

遅ればせながら、「君の名は。」を観ました。
当方、「雲のむこう、約束の場所」以来の新海誠ファンです。
特に、「雲のむこう、約束の場所」と「秒速5センチメートル」が好きです。
「雲のむこう、約束の場所」の黄金のトライアングルパートは、
何度繰り返し見たかしれません。
「秒速5センチメートル」の再会シーンと、2番目である切なさ、決して完璧には思いを伝えられないもどかしさも好きでした。
また、キャラクターと背景に分けたとしたら、
絵的には後者のほうにより愛着を持って取り組んでられるような感覚がとても新鮮でした。
たとえて言うなら、旅の目的が旅先で何をするかということだけではなく、移動中の乗り物や流れる風景を楽しむこともそのひとつになっている。
普通は手段であるはずものが目的にもなって、本来の目的とあわせて2倍楽しめる。
そんな感じでしょうか。
キャラクターの方は、絵よりも心のありよう重視、という印象です。

しかしながら、これまでは基本的にテレビ放送やレンタルDVDでの鑑賞で、
劇場まで足を運んだことは一度もありませんでした。
今回も劇場鑑賞は照れくさくって、テレビ放映待ちしようかと考えていたのですが、
超ロングラン上映になり、平日の昼間に映画館を訪れるチャンスが生まれましたので、
鑑賞に踏み切ることにしました。
もう公開から18週も経っているし、平日昼間なら余裕だろうと考えていたんですが、
これが甘かった。
札幌駅前のシネコンでは、午後一回目の回(13:10)は満席で入れず、
次の回まで3時間以上待たなければいけなくなったので、
急ぎ、JRで小樽築港駅前のシネコンに移動して、ようやく鑑賞(14:40)できました。
ちなみに、かえりのJRでは、乗車車両でこんなことが起こってビックリです。
車両内で待機しているうちに、映画の感想としてこれは覚えておかなくちゃと思っていたことが
他のことに気を取られているうちに飛んでしまって、
いくら頑張っても思い出せなくなり、
これじゃ、映画の中の二人とおんなじだ~と、口惜しい気持ちになりました。
きっと、もう一度観た時に思い出せると思いますので、
その感想を蘇らせるのは、テレビ放送されるまでとっておきましょう。
今回は、おぼえていることだけで。

君の名は4.jpg

劇場で「君の名は。」を観て、最初に感じたことが、
「あれ?これ黒澤映画にも似た緊張感がある」、ということでした。
黒澤映画の緊張感、これを感じる最大の要因は、細部への魂の注入かと思いますが、
この新海誠の映画、背景に込めた深い思いが、作品の隅々にまで魂を宿らせることとなり、
それによって得も言われぬ緊張感を産んでいたのだと思います。
これはこの作品に限らない新海誠作品の大きな特長ですが
とりわけ、劇場の隔離された大スクリーンで観ると、その感覚がより増幅されるのかもしれません。
このことで、ものすごい集中力で最初から最後まで鑑賞することになりました。

そして、映画が進むに連れて次第に感じていったのが、「一人称感」ですね。
まるで自分が体験しているような感覚です。
この映画、三葉パートと瀧パートが交互に現れてきます
(正確に言うと、瀧の三葉パートと三葉の三葉パートと瀧の瀧パートと三葉の瀧パートの4つ)が、
そのうちの瀧の瀧パートの「一人称感」が半端ありませんでした。
特に3人でのロードムービー部。
まるで自分が旅をしているような感覚でした。
そして、この部分、黄金のトライアングルなんですよね。
親友と思いを寄せている女の子が同時に身近にいる。
そんな大切な人たちとともに、それ以上に深い思いを持つものを探す旅をする贅沢さ。
究極ですね。
自分は男の子なので瀧の瀧パートでしたが、
おそらく女の子は三葉の三葉パートに同様のことを感じるのではないでしょうか。
瀧パートほど強く演出はされていませんでしたが、
三葉パートにも、黄金のトライアングル、ありましたよね。

そうして物語は、いとしい気持ちを交差させつつスペクタクルシーンに入っていくわけです。

今回の2番めは結局この娘だったかな
(今回の2番目は結局、この娘だったのかな)

巷間、この映画が超弩級のメガヒットになった理由が様々に語られているようですが、
その点について、、私は鑑賞中に、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」を思い出していました。
もし、仮に「好きな映画」ではなく「完璧な映画」は何か?と、問われたら、
私はいの一番に「バック・トゥ・ザ・フューチャー」を挙げます。
なぜなら、この映画には、SF、学園もの、ラブロマンス、友情、親子愛、ハラハラ、コメディなど、およそ映画が面白くなると思われる要素のほとんどが入っているからです。
「君の名は。」には、SFはありませんが、これらの要素に加えて入れ替わりものやファンタジーやスペクタクルや伝統美やロードムービーの要素まで入っており、観ている人の大切な想い出をも蘇らせるのですから、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」以上です。
それを純粋な気持ちでやっているのですから本当に素晴らしい。

あとは、最後のシーンだけですね。

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