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道木怜南との二度目の決別-「Mother」 [Mother]

「Mother」第8回。
今回はつぐみちゃんの実のお母さんが、つぐみちゃんの虐待に加担するに到るまでの過程が、
長い時間をかけて丁寧に描かれました。

mother松雪泰子つぐみの実母と.jpg

つぐみちゃんが生まれたばかりの頃は、幸せ一杯な良き妻良き母であったつぐみちゃんの実母。
つぐみちゃんのお父さんが若くして亡くなってしまった後も、
つぐみちゃんに不自由な生活はさせまいと、とっても頑張って仕事をしていましたね。
子育ても近所の親類の手を借りながら、キチンとこなせているようでした。
つぐみちゃんが子どもらしいわがままや駄々をこねる素振りを見せても、
大きな愛情で抱擁している様子も見られました。
人よりは少し自分の時間は少ないけど、十分生きがいの感じられる生活のようでした。
問題のないように感じられた生活、
でもそれは薄い氷の上を歩いているかのような生活であったよう。
頑張っていたお母さんに、もう少しだけ加わってしまった負荷。
それが、それまで微妙なバランスの上で割れずに済んでいた氷を割ってしまったようです。
つぐみちゃんは何も変わっていませんでしたが、
お母さんは少しずつ不幸になっていき、徐々に心の弱さが顔をのぞかせていきます。
傍で見て意見したくなるような行為もありましたが、
でも最初のうちは、それでもまだ許容範囲だったでしょう。
心の弱さなんて、誰にでもありますし、処々の事情を鑑みると同情出来る部分もありました。
つくみちゃんにとって不幸だったのは、
お母さんが新しくおつきあいしだした男の人に、
お母さんを取られたかっこうになってしまったことですね~
実母が明らかに母親失格の一線を超えたのは、
つぐみちゃんをひとり残して旅行に行っちゃったあたりでしょうか。
それからは失格街道まっしぐらな感じでしたね。
まさしく、「親が眼を閉じてしまったら、子供はそこで消えてしまう」状態で、
まだ人間関係がお母さんとしかないような環境でそれをやられると、
つぐみちゃん、行き場がないです。

実の母とつぐみちゃんの歴史を長いこと、映像付きで見せられて、
今日に至る事情がよくわかりましたよね。
一度はまったふ深みから、なかなか抜け出せないでもがく様子もありました。
現在だけを見て、軽々に口を挟めない問題であることも感じられました。

そして、物語はここでつぐみちゃんに判断させてしまうんですね~
いままで松雪泰子の視点で物語を見てきた我々にとって、
溜飲の下がる思いを感じなくもなかったのですが、
それでもやっぱり、つぐみちゃん自身に実の母を切り捨てさせたのはどうなんでしょう。
母を切り捨てた記憶、罪として残んないのかなぁ。
大人でも難しい問題を、小さな子に判断させていいのかなぁ。
大人もそれを拠り所に身を引いたり、引かなかったり・・・
もともと、母と決別する覚悟で家を出たつぐみちゃんでしたが、
幼いながらもここでまた大きな選択をすることになってしまいましたね。
つぐみちゃんに実の母のことを好きじゃないといわせたものが、
つぐみちゃんの心の声だったのならまだいいのですが、
松雪泰子への気遣いだったりしたら、それはまたかわいそうなことですね。
そこのところも気になりました。
子供には、無限の選択肢を残しておいてあげたかった気がします。

motherつぐみちゃん母との蜜月.jpg

それにしてもつぐみちゃん、
現在のつぐみちゃんと、実母との蜜月時代のつくみちゃんの演じ分け、
すごかったですね。
今回は、そこに一番驚いたかな。

実のお母さん台風は通り過ぎて言ったようですが、今度は別のものに追われてしまいそうな雰囲気ですね。

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